どうやって教案を作成する?  例文編

新しい文法を導入する際、とても重要なのが例文の提示です。
良い例文を提示すれば、文型の詳しい意味の説明をしなくても例文だけで「あ、こういう意味だな。」と学習者がわかってくれることもあります。反対に、良い例文を提示しなければ、学習者に「結局どうやって使ったらいいのかわからない」「文型の意味がいまいちちゃんとわからなかった」というような印象を持たれてしまうかもしれません。
そこで、この記事ではどうやって例文を考えるのかについて、シェアしていきます!

1.その文型が実際に使われている文をたくさん探す

いたってシンプルです。例文は自分の頭で考えるよりも、実際の本の文章のなかに出てくる、会話の中にでてくる、実際に使われた「生きた」文を参考に例文を作成することが必要です。というのも、自分で例文を作るのって意外と危ないんです。それに、N5,N4レベルの文型なら、日常会話でよく使うため、例文を考えるのも簡単ですが、N3,N2,N1レベルになってくると、日常会話ではあまり使わない難しい文型も増えてくるため、例文を作成する際に、「この言い方大丈夫かな、実際に使われてるかな」と自信がない場合も多いのではないでしょうか。日本語教師は、その文型をどうにか練習させたいと思いますから、実際の生活では使わないような表現も、無理やりその文型を使って教えようとしたり、ということがあります。

例文を検索するオススメのサイトはこちらです!
https://japanesetest4you.com/
GRAMMARのところを見ると、それぞれの項目に例文がたくさん載っています!20個以上の例文があります。最強!「確かにこういう言い方よくするな」「あ、こういう言い方もできるな」と自分の頭のなかだけで考えていては思いつかなかった新たな発見があります!

もうひとつのオススメの方法は、LINEのトークの検索機能🔍です。トークの全履歴のなかに使われたその文型の文を検索することができます。これは本当に便利です。なぜなら、自分がコミュニケーションの中で実際に使ったり、相手が使ったりしたものなので、その文型を使った詳細な状況を理解しているからです。

2.たくさんの文から分析する!
①どんな場面、状況で使われているのか。
②どんな単語といっしょに使われることが多いのか。

たくさんの用例を見ると、傾向が見えてきます。文型の意味だけでなく、「使われている状況、一緒に使われる単語」などに気づくはずです。自分の頭のなかだけで例文を作成しようとすると、見えてこない部分ですね!

3.分析したことをもとに、例文を作成する。

実際に使われている文を例文として提示できるといいのですが、実際には使われている語彙が難しく、そのままでは提示できないことが多いです。そのため、そこは教師が学生が知っている語彙のなかでアレンジし提示する必要があります。その際に、たくさんの文から、使われている場面、状況を分析し、例文にも組み込むことが必要です。また、特定の単語といっしょに使われることが多い等、使われ方の提示も一緒にすると学習者の理解を深めるのに効果的です。

以上が私が難しい文型を導入、練習する際に気を付けている例文の作成方法でした!

例文作成に関するオススメの書籍は「“生きた”例文で学ぶ 日本語表現文型辞典」(アスク出版)です!こちらも例文をつくるときには是非参考にしてみてください!

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